ドライソケットかも?親知らずを抜いた後がとても痛い!どうすれば!?

2019/8/15公開 (2019/10/2更新)

こんにちは。 陽だまり歯科院長の猿田陽平です!

今回は親知らずを抜いた後、痛みが治まらない場合のお話です。

先日、友人が親知らず抜歯後の痛みが引かなくて来院しました。

あまりに痛くて仕事に集中できないし、ご飯を食べるたびに気が滅入る…と。

同じお悩みの人もいるのではないかと思い、今回の記事でご紹介しようと思います。

  • 抜歯後に痛みが強くなるのは何故なのか
  • 抜歯後に痛みが強くなった場合にはどうすればいいのか
  • 抜歯後に痛みが強くなった場合は放置していても治るのか

などなど、抜歯後の痛みに関する疑問にお答えしようと思います。

痛みが続くのは本当につらいですよね…。

先ほどの友人はドライソケットと呼ばれる状態でした。

ドライソケットとは

ドライソケットは抜歯窩の骨面が感染を伴った表在性の骨壊死の状態で、抜歯後数日を経過しても抜歯窩が血餅で満たされない。

周囲組織の発赤や腫脹はないが、強い痛みを伴うことが多く、数ヶ月にわたり疼痛が継続する場合もある。

引用元:口腔外科学 第3版

分かりやすく説明しますと…

例えば、右下の親知らずを抜いたとします。 このレントゲン写真は左右反転して撮影されるので、画像では左側の赤い○の部分です。

はい、抜歯しました。

抜歯すると、歯が埋まっていた部分のあごの骨が写真のように穴になります。 歯の根っこの形に色が変わっているのが分かりますよね。

これが先ほど出てきた抜歯窩(ばっしか)です。

正常に治っていく場合には、この抜歯窩の中に出血した血液がたまり、それがおよそ1週間ほどかけて肉芽(にくげ)組織と呼ばれる状態になり、その後徐々に治癒していき、半年から1年かけて骨が作られていきます。

ドライソケットは、なんらかの理由により抜歯窩の中に血液がたまらず、露出した骨に細菌が感染し、炎症を起こしてしまっている状態です。 むき出しの骨に炎症が起きているので、当然、ものすごく痛いです。

先ほどの引用にもあったように強い痛みを伴うことが多く、期間も長いので、患者さんからするととてもとても苦しい思いをしてしまいます。

なぜドライソケットになるのか

ドライソケットは抜歯窩の中に血液がが正常にたまらないことによって起こります。 治癒過程で血液がたまった状態を血餅(けっぺい)と言いますが、この血餅ができない理由には次のようなものがあります。

  • 激しくうがいをして血餅がはがれてしまう
  • 歯ブラシなどで強く血餅に触れる
  • 抜歯後、お酒を飲んだ
  • 抜歯後、タバコを吸った

これらに該当するとドライソケットになる可能性が高くなります。

お酒やタバコをたしなむ場合は最低抜歯したその日、できれば肉芽組織ができるまでの1週間ほど我慢しましょう。 もちろん歯磨きやうがいにも気を付けてください。

ドライソケットになるのは親知らずだけ?

下顎の親知らず抜歯後に起きやすいですが、どこの歯を抜いたかは関係ありません。 抜歯を行った場合にはどの歯でもドライソケットになる可能性があります。

ドライソケットはむき出しの骨に細菌感染が起きている状態なので、何もしなくてもズキズキと強い痛みをともないます。 ご飯を食べるなどの刺激が加わるといっそう痛みが強くなります。 痛み止めを飲んでいても我慢できないほど痛いと言われる方も多いです。

もうひとつ。
ドライソケットの痛みで特徴的なのは、抜歯より数日遅れて痛みがやってくる点です。 (数日遅れで痛みが強くなるという場合もあります)

というのは、ドライソケットが抜歯した後に起こる病気だからです。 ドライソケットになった場合の痛みの流れとしては次のようになる場合が多いです。

次のような痛みがある場合は、もしかするとドライソケットになっているのかもしれません。 痛みも強いでしょうし、すぐに歯医者さんに診せましょう。

  • 一度治まったのに3日くらいしてまた痛くなってきた
  • 1週間以上たっても痛みが続いている
  • 痛みがどんどん酷くなっている

ドライソケットはどんな見た目?

「ドライソケットかも…?」と思ったら、歯を抜いた跡を鏡などでのぞいてみてください。 親知らずの抜歯の場合は奥歯なのでちょっと難しいかもしれません。

通常、歯を抜いた跡は血がたまり赤黒くなっていますが、ドライソケットになっている場合は直接骨が見えているので白く見えます

親知らずの場合には奧にあるので見えづらいですが、無理に見ようとすると傷口を広げてしまう場合があります。 ご自身での診断はおすすめできませんが、ひとつの指標として参考にしてみてください。 一番いいのは口腔外科で診てもらうことです。

1.まずは痛み止め

強い痛みがあると思います。 まずはお持ちの痛み止めを飲んでみてください。

痛みが治まればとりあえずは問題ありませんが、今どういう状態で、今後どうなっていくのかがご自身では分からないと思います。 なるべく早くに歯医者さんに診てもらいましょう。 口腔外科と書いている医院が良いと思います。

2.とにかく歯科医院へ

歯科医院へ来ていただけると、実際に診させていただいた上で適切な処置を行うことができます。

ドライソケットは骨の細菌感染なので、まずは歯を抜いた跡を洗浄し、その上で鎮痛作用があるお薬と細菌感染を治すお薬を患部に注入します。

痛みに関することは感じ方がそれぞれなので効果の保証はできませんが、この処置で痛みが劇的に改善される方もいらっしゃいます。
(この効果は一時的なものです…)

ドライソケットの治療には次の2段階が必要です。

  1. 細菌感染の治療
  2. 新たに血餅を作って治癒の促進

僕としてもその場でばっちり治してあげられればいいのですが、残念ながら少しお時間を必要としています。 痛みだけはどうにかして欲しいと思いますので、上のお薬注入や強めの痛み止めの処方など、なるべく痛みを軽減できるよう対応させていただきます。

自然治癒が始まっているのを確認できるまでは洗浄とお薬注入を行いますので、我慢できない時は何度でも医院にお越しください。 当院は予約制なので少しお待たせしてしまうかもしれませんが、なるべく早く診させていただきます。

肉芽組織ができるまで回復してくると、以前と同じようにお食事を楽しめると思います!

治りが悪かった場合は再掻爬

上の治療で様子を見させていただきますが、治りが悪く、肉芽組織が出来てこなかった場合は、再掻爬(さいそうは)という処置を行います。

再掻爬とは、麻酔をかけた上で抜歯窩を再度清掃することで出血を促し、治癒を促進させる方法です。

放置していても2~4週間ほどで治ることが多いです。

ですが、今感じている痛みが1ヶ月続くことを考えてみてください…

お近くの歯医者さんへ相談することを僕はおすすめします。

いかがだったでしょうか。

抜歯後の痛みで苦しんでおられる方がいましたら、このページがお役に立てばと思います。 歯が痛いのは本当につらいですよね…。

医院に来ていただければできる限りのことをさせていただきますので、遠慮なくご連絡ください。

陽だまり歯科はあなたのご相談をお待ちしております