歯医者での麻酔は怖くて当然!そのための当院の取り組みをご紹介します

2019/7/10公開 (2019/9/21更新)

こんにちは。 陽だまり歯科院長の猿田陽平です!

今回は当院で行っているなるべく痛みを感じずに麻酔を受けていただくための取り組みをご紹介したいと思います。

「なるべく痛みを感じずに麻酔を受けていただくための取り組み」なんて長ったらしい表現をしましたが、一般には【無痛治療】と呼ばれることが多いようです。 僕は歯科医師としての立場上、【無痛】とは書けないので、長い表現になりますがご容赦ください。

歯科の治療では歯を削ったり、歯ぐきを切ったりと、痛みを伴う治療を行うことがあります。 もちろんこの痛みは麻酔で抑えて治療をするわけですが、この麻酔自体の痛みが怖い方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

そのせいで大人になってからも麻酔が怖くて歯医者が苦手な方もたくさんいらっしゃいます。 そのことを気にされて「大の大人が歯医者が怖いとか恥ずかしくて言えない…」のように言われる方もいますが、怖くて当然だと思います。 だって歯ぐきに針を刺すんですから。
自分で歯医者やっていますが、実は僕も苦手です。

今回の記事では、同じく麻酔が怖い僕が「どうやったら患者さんにストレスなく麻酔を受けてもらえるんだろう?」と考えた末、当院で行っている麻酔時の痛みへの取り組みを5つご紹介します。

この記事を読んで「こんな風にしてもらえるなら麻酔も我慢できそう!」と感じていただけたら嬉しいです。

1.麻酔前に表面麻酔を行います

【表面麻酔】と書くと「麻酔じゃん…、注射するんじゃん…」と思われるかもしれませんが、表面麻酔に麻酔針は使用しません

麻酔を打つ前に、針を刺す場所に麻酔効果のある軟膏を塗る方法です。 お口の中を乾燥させ、軟膏を塗って3分ほどなじませることで、麻酔をする際の「チクッ」とした痛みを軽減することができます。

使用する軟膏は下の写真のようなものです。 中には綺麗な青色のゼリー状の麻酔薬が入っています。

このゼリーを写真のような棒状に丸めた綿にしみこませ、麻酔をする場所に置くだけです。 見ての通り、注射針を使用しないので表面麻酔自体に痛みはありません。

効果のほどですが、痛みに関することなので患者さんによって個人差が大きいですが、ほとんどの患者さんで痛みを軽減できると思います。 多くの場合は違和感止まりで、全く痛みを感じない患者さんもいらっしゃいます。

2.通常より細い注射針を使用します

歯科で一般に使われる31ゲージではなく、当院では33ゲージという二段階細い麻酔針を使用しています。 【ゲージ】というのは注射針の太さに使われる単位です。 数字の大小とは逆に、大きいほど細くなります。

当然ですが注射針は太くなればなるほど刺した時に痛みが出やすいです。 31ゲージが直径0.27mm、33ゲージが0.20mmと、数字にするとたったの0.07mmですが、「35%細い!」と言われると違いをイメージしやすいのではないかと思います。

では、「なぜ細い針を全員使わないの!?」と思われる方もいらっしゃると思います。

そもそも、針は細くすればするほど痛みは少なくなるものなのですが、細くなるほど針自体の強度が保てず、折れやすくなり、麻酔中に折れてしまうことがあります。 そういった事故が起きないように、十分な強度を有した針の中で一番細いものが33ゲージの針です。

『細くすることで痛みを少なく出来る。』と書きましたが、当然、デメリットもあります。

細くなることで、麻酔薬が通る道が狭くなり、通常より麻酔薬を入れる時間がかかってしまいます。

また、麻酔薬を入れるときに力を入れないと入らない時もあり、術者の手が震える事もあります。 これは、麻酔薬を狭い歯茎に入れるときに顕著に起こります。 決して、僕が怖くて震えている訳ではありません!

3.麻酔薬注入に電動麻酔器を使用します

麻酔薬を注入する際に一定の圧力で注入することができる電動麻酔器を使用します。

麻酔薬の注入は、強い圧力で注入してしまったり、圧力が変わったりすると痛みや不快感を感じる場合があります。 手動で行うと常に必ず適切な一定の圧力でという訳にはいきませんが、電動麻酔器を使うと可能です。

麻酔への恐怖心は

  • 歯科医師が明らかに力を入れて麻酔を打っているのを見て「絶対痛い!」と連想してしまう
  • 麻酔薬の注入圧の変化による【違和感】を、恐怖心から【痛み】へと変換してしまう

というものも含まれます。 電動麻酔器を使用すると、これらの心理的な痛みを軽減することができます。

写真の通り見た目がかわいらしいデザインになっているので、お子様にも麻酔を受けていただきやすいと思います。

電動麻酔器も使用ごとに消毒を行っているので、消毒が間に合わない場合等は手動の麻酔器で行う事も多々ありますので、ご了承ください。

4.麻酔薬を人肌にあたためてから使用します

使用する麻酔薬のカートリッジを事前に人間の体温と同じくらいの温度に温めてから麻酔を行う方法です。

麻酔注入時の痛みには、体温と麻酔薬の温度差からくるものがあります。 注入前に麻酔薬を温めておくと、この痛みを軽減することができます。

通常、麻酔薬は冷蔵庫保管のため、この温度差による痛みがでやすいです。 当院では常温保管しており、患者さんによってはさらに体温付近まで温めてから麻酔を行っています。
(常温保管の場合、麻酔薬は消費期限が短くなりますが、消費期限を越えた麻酔薬は廃棄しております)

麻酔薬を温める方法は主にお子様や、歯医者・痛みが苦手な方へ使用しています。 必要かどうかは僕の方で判断していますが、もしご希望の方がいればお気軽にお申し付けください。

5.まずはお話をじっくり

治療前にじっくりとお話を聞き、僕の方からもしっかりご説明します。

当院は医院のコンセプトに【ストレスフリー】を掲げており、僕の一番大事にしている部分です。

痛みを理由に治療をいやがられた場合には、まずは患者さんの状態を説明し、治療が必要であることを知ってもらいます。 次に当院では「なるべく痛みを感じずに治療を受けていただくための取り組み」を行っていることを説明し、痛みを軽減するために何をやっているのか、なぜそれをすると痛みが軽減されるのかをご説明します。

それでも恐怖心が勝つ場合には、もし治療しなければどうなるのか、をご説明します。

どうしても恐怖心が勝る場合は静脈内鎮静法や笑気ガス鎮静法などを行っている歯科医院への紹介をさせて頂いております。 鎮静法というのは、意識をボーっとさせるもので、痛みが完全に無くなるわけではありませんが、歯科恐怖症などに対しては有効な治療法の一つです。

また、同意を得られていないのに治療を強制することはありません。

もしお話で納得していただけるのであれば、いくらでも感じている不安を聞かせてください。

※ 麻酔が効きにくい状態があります!

炎症が強いと麻酔が効きにくい場合があります。 炎症というのは大雑把に次のような症状がある状態です。

  • 赤くなっている
  • 腫れている
  • 熱をもっている
  • 痛みが続いている

炎症の強い患者さんには麻酔が効きにくいことを事前に説明しています。 ご希望であれば先に炎症を抑えて麻酔を効きやすくしてから、後日改めて治療をすることもできます。 僕の方から先に炎症を抑える話をご提案する場合もあります。 このあたりはケースバイケースなので、実際の治療の際にご相談ください。

まとめ

いかがだったでしょうか。

当院では「なるべく痛みを感じずに麻酔を受けていただくための取り組み」として次の5つを行っています。

  1. 事前に表面麻酔
  2. 細い注射針を使用
  3. 電動麻酔器を使用
  4. 麻酔薬を人肌に
  5. まずはじっくりお話して納得してもらう

僕としても患者さんに痛みを感じて欲しくないのでそのための取り組みに力を入れていますが、必ずしも全ての患者さんが痛みを感じないと保証することができません。

実際の治療では、そのあたりの不安も含めて僕にぶつけてもらえればと思います。

陽だまり歯科はあなたのご相談をお待ちしております