歯科医師が考える、歯医者さんの選び方

2019/3/31公開 (2019/8/17更新)

歯医者は今やコンビニの数より多い…というのも有名な話ですね。

  1. 美容室
  2. 郵便ポスト
  3. 歯医者
  4. コンビニ

…の順で多いそうです。
歯医者は大変と言われていますが、歯医者の数倍というレベルで多い美容室がありますから、僕たちも負けてはいられません(笑)

さて、それだけ多い歯医者ですが、皆さんはどうやって歯医者を選んでいますか?
これだけ歯医者が多いと、選ぶ側の患者さんはとてもお困りなのではないかと思います。

もちろん僕は歯科医院を経営しておりますので、出来れば皆さんに当院に来ていただきたいです。 ですが皆さん全てにとって、当院が必ずしもベストな歯医者とは限りません。 どんな歯医者さんが患者さんにとって良い歯医者なのか、どんな患者さんにとって当院がおすすめなのか。

そんなお話を少しできればと思います。

歯医者は医院によって治療方針が異なります

まず始めに知っていただきたいのが、街の開業医から大学病院の歯科医師に至るまで、治療方針というのは歯科医師の数だけ存在しているということです。

歯科医師は、日々、歯やお口のことでお困りの患者さんをお救いできるよう、勉強を続けています。 僕もいろいろな勉強会に参加させてもらい、毎週のように新しいことや違う視点からの考え方、様々なことを学んでいます。

ですが、歯科治療はお相手が患者さん、人間です。
そして治療する側も人間です。
それぞれの先生がベストを尽くそうと患者さんと向き合っていますが、「1+1=2」のように単純に治療法を選ぶことはできません。

このような理由から医院ごとに治療方針が異なり、患者さんによって「合う歯医者さん」「合わない歯医者さん」が出てくることと思います。 皆さんには是非自分に最も合う歯医者さんを見つけていただきたいです。 皆さんがそれぞれの先生方を見て、自分に合う、ベストな歯医者を選ぶことが歯科医療の発展につながるのではないかと考えています。

歯医者を選ぶ際に見るべきポイント

1.症状に合わせて専門の先生を選ぶ

歯医者の標榜には

  • 歯科
  • 小児歯科
  • 歯科口腔外科
  • 矯正歯科

の4つがあります。

歯科医師が自分にできない治療を背伸びして行うのは、患者さんにとってとてもストレスなことだと考えています。 僕にとっても、できない治療を無理に行って患者さんを不幸にしてしまうのはとてもとてもストレスです。

患者さんが診てもらいたい症状に合わせて、その分野を専門としている先生に診てもらうのが一番良いと思います。

その先生が何が得意なのかはホームページを見れば確認できると思います。 専門医・認定医などの資格、経歴などを見ると得意分野が分かります。

ひとりの先生で「4つとも得意です!」という人はなかなかいませんので、多くの歯科医院ではそれぞれの分野の専門の先生を呼んでいることもあります。

僕は入れ歯を中心に歯科(一般歯科と呼ぶこともあります)・小児歯科を得意としているので、口腔外科や矯正の先生には非常勤で来てもらっています。

2.ちゃんと話を聞き、ちゃんと説明をする先生を選ぶ

良い治療のためには患者さんが納得して満足してもらうことが不可欠です。

そのためには患者さんのお話をしっかりと聞き、患者さんが治療に納得できるようしっかり説明する先生が良いと思います。

これは…ホームページからは確認しづらいですね…

3.歯科医師が複数いる医院を選ぶ

なぜ歯科医師が複数いるといいのか。

それはヒューマンエラーを減らすことができるからです。

ヒューマンエラー

ヒューマンエラー(英: human error)とは、人為的過誤や失敗(ミス)のこと。 JIS Z8115:2000では、「意図しない結果を生じる人間の行為」と規定する。

どんなに注意していても、人間は回数を増やせばどこかで必ず失敗します。 機械のように正確に動き続けることはできないので、こればかりはどうしようもありません。

Nobody’s perfect.(人間誰しも失敗する)

しかし患者さんからすると、歯医者さんに行って「僕たちも人間なので失敗することがあります」では困ってしまうでしょう。

なので医科や歯科はもちろん、全ての現場では次のことに注意してシステム作りを行います。

  • 可能な限り失敗を減らせる仕組みを作る
  • 失敗した際にすぐにフォローができる仕組みを作る

複数の歯科医師による診療も、この取り組みのひとつです。

歯科医師が複数いると治療計画を全員で検討することによって、失敗のリスクを減らすことができ、より良い治療プランにすることができます。 万が一失敗した場合にも複数でフォローを行うことで、リカバーしやすくなります。

当院でもヒューマンエラー対策のため、複数の歯科医師で診療を行っています。

あとは、歯科医師が多くいると単純により多くの患者さんを診ることができるので、お待たせする時間が短くなるというメリットもありますね。

当院の3つの特徴

せっかくなので、当院のおすすめポイントも宣伝させてください!

1.「ストレスフリー」な歯科医院を目指しています

「ストレスフリー」という言葉、皆さんにはどのように伝わるでしょうか。

僕は、ひとりの歯科医師として独立開業するにあたり、医院の理念をどう掲げるかとても考えました。 開業前に僕の恩師から「何が起きても揺らがない自分のポリシーは必ず持っておきなさい」と言われていたんですね。

最終的に出てきた言葉がこの「ストレスフリー」でした。

「ストレス」とは、まず第一に患者さんのストレスです。
話をもっと聞いて欲しかったのに治療に移ったり、本当は別の治療を望んでいたのに言い出せなかったり。 そもそも歯を削ったり麻酔をしたり、ただでさえ患者さんにストレスをかけやすいのが歯科治療ですからね。 この患者さんのストレスを可能な限り取り除きたい、というのがまずありました。

歯医者が怖い理由はコレ!歯科医師として歯医者が怖い理由を真剣に考えてみました

患者さんの歯科に対する恐怖心は、僕たち歯科医師が真剣に向き合うべき課題のひとつです。 歯科医師として歯医者が怖い理由を真剣に考えてみました。 できる限り安心して治療を受けていただけるよう日々改善していっていますが、もし足りない部分があれば遠慮なくおっしゃってください。

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次に歯科衛生士などのスタッフのストレスです。
スタッフにとってストレスの少ない環境にする。 そうすることでスタッフは最大のパフォーマンスを発揮して仕事に臨めるようになりますし、僕もとても働きやすくなります。 結果的に院内に笑顔が増え、良い雰囲気を作ることができ、それはきっと患者さんにも感じてもらえることでしょう。

そして最後に僕のストレスです。
僕自身が良い治療を行えるようにするためにもストレスは無くしたいところです。

このように考えて医院理念を「ストレスフリー」としました。
残りの2つの特徴もこの「ストレスフリー」から来ています。

「ストレスフリー」という言葉では伝わりにくい部分もあるかと思い、しっかりと語ってしまいました。 読んでくれてありがとうございます。

2.自分にできない治療は行いません

これも「ストレスフリー」の一環です。 僕は自分にできない治療を無理して行うことはありません

歯科医師が自分にできない治療を背伸びして行うのは、患者さんにとってとてもストレスなことだと考えています。 僕にとっても、できない治療を無理に行って患者さんを不幸にしてしまうのはとてもとてもストレスです。

できる治療は全力でやらせていただき、できない治療は行わない。 これが僕の歯科医師としての大原則です。

もちろん、「あれできません」「これできません」では患者さんは困ってしまいますので、当院にはいろいろな分野を専門とする先生方をお呼びしてカバーしています。
それでも難しい症例の場合には大学病院や僕が信頼している先生のいる病院へご紹介する仕組みを作っていますので、その点はご安心ください。

3.しっかり話を聞き、しっかりと説明いたします

僕の治療の得意分野は、補綴(入れ歯)と保存・歯内治療(虫歯の修復や、神経の治療など)で、歯科医師以外にこれといった専門医等も取得していません。
「じゃあ、僕の強みは何か?」と自問自答すると、『患者さんへの説明技術』と『治療の丁寧さ』に重きを置いている点だと思います。

インフォームドコンセントと言う言葉があります。

インフォームド・コンセント(英: informed consent)とは、「十分な情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念。

特に、医療行為(投薬・手術・検査など)や治験などの対象者(患者や被験者)が、治療や臨床試験・治験の内容についてよく説明を受け十分理解した上で(英: informed)、対象者が自らの自由意志に基づいて医療従事者と方針において合意する(英: consent)ことである(単なる「同意」だけでなく、説明を受けた上で治療を拒否することもインフォームド・コンセントに含まれる)。説明の内容としては、対象となる行為の名称・内容・期待されている結果のみではなく、代替治療、副作用や成功率、費用、予後までも含んだ正確な情報が与えられることが望まれている。また、患者・被験者側も納得するまで質問し、説明を求めなければならない。

歯科治療は、患者さんが歯科医師に無防備にお口の中を見せるところから始まります。 人前で無防備に口を開けるなんてことは、相手を信頼していないと難しいことだと思います。

そのために僕はこの「インフォームド・コンセント」(=十分な説明を行ったうえで、対象者が自らの自由意志に基づいて医療従事者と方針において合意する)を何よりも大事に考えて、治療に当たっています。 これは一度当院で治療を受けてもらえると、僕がいかに説明を重要視しているかすぐに分かっていただけるのではないかなと思います。

まずは皆さんのお話を聞かせてください。 歯のお悩み、お口のお悩み、顎のお悩み、なんでもかまいません。 誠心誠意対応させていただき、少しでも解決へ向けてのお話しができればと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

歯科医師の視点から歯医者さんの選び方をご紹介しました。 ついでに当院の宣伝も行いました!

陽だまり歯科はあなたのご相談をお待ちしております