歯石取りだけのご相談?もちろん来てください!歯周病予防に歯石除去はとても大切です!

2019/8/7公開 (2019/8/10更新)

こんにちは。 陽だまり歯科院長の猿田陽平です!

今回は歯石取りについてご紹介したいと思います。

「歯石が気になってるけど、自分で取れないかな…」
「歯医者で歯石取ってもらったらいくらくらいかかるんだろ…」

などなど、歯石取りに関する様々な疑問にお答えしようと思います!

歯石とは一体なんなのか

歯石は、時間が経過して歯垢(プラークとも呼ばれます)が石灰化したものです。

歯垢は磨き残した食べかすに細菌が増殖したものなので、図にするとこのようになります。

歯垢の段階では歯磨きで除去することもできますが、歯石になると歯医者へ行って歯石取りをしてもらうしかありません

歯石は、歯に付着したプラークが除去されないまま長期間堆積し石灰化した沈着物。

歯垢とは一般に歯牙表面に付着した黄白色を帯びた粘着性の物体のことを指す。 食事の後8時間で食べかすの中で細菌が増殖して歯垢になる。

歯石がついたままにしておくと…

歯石がついたままにしておくと、歯周病になり、歯周病が進行します

歯ぐきの上にある歯石を縁上歯石、歯ぐきの中に入り込んだ歯石を縁下歯石と呼びます。 歯ぐきの縁(ふち)より上か下かで区別をしています。

この縁下歯石がつくようになると、歯周病はさらに進行し、やがては歯が抜け落ちてしまいます

歯石は読んで字のごとく、石のような固さがあり、表面はボコボコしています。 当然、汚れがたまりやすくなり、最初に歯肉炎(歯ぐきの炎症)を引き起こします。

歯ぐきが腫れると、歯磨き時に出血したり、痛みが出たりするため、この段階で歯磨きが億劫になる方が多いですが、ここで歯磨きを怠ると、歯肉炎は歯周病へと病態を進行させてしまいます。

ここで、炎症について余談なのですが…

長くなったので別ページにまとめました。 歯周病の怖さを知ってもらうために、少しだけ炎症についてお勉強しましょう!

炎症について少しだけ知ってください

歯や歯ぐきの治療の重要性・必要性を理解してもらうためには、患者さん自身にも【炎症】というものを知ってもらわなければならない場合があります。 できるだけ簡単にこの【炎症】というものがどういうものなのか説明していますので、少しだけお勉強にお付き合いください。

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炎症が起きている部位は酸性になります。 歯周病も正確な病名としては歯周炎ですので、歯の周りに炎症が起きているため、骨などを溶かすようになります。 骨が溶けて、歯周病がさらに進行し、縁下歯石がつき、さらに骨が溶けていき…を繰り返して、最終的には歯を支える骨がなくなってしまい、歯は抜け落ちてしまいます。

歯を失う原因の第一位は、40%超で歯周病です。

このように、炎症を起こさないようにするために、歯周病の管理には歯石をとる事が重要なのです。

歯石がついていると口臭がする?

歯石自体にはあまり臭いはないですが、歯石が原因で歯周病になり、歯周病になると特有の口臭になります。 もし歯石がついて口臭が気になっているのであれば、歯周病が進行しているのかもしれません。

詳しくは日本臨床歯周病学会のページにありましたので、ご覧になってみてください。

日本臨床歯周病学会 | 口臭について

歯石除去はこのように行います

縁上歯石の除去はスケーリング(scale=削り取る)と呼ばれ、超音波スケーラーという器具を使います。

超音波が出ているのでキーーーーーンという音がしますが、歯を削っている音ではないのでご安心ください。 歯は削らずに歯石だけを取り除くことができます。

縁下歯石を除去はSRP(Scaling Root Planing)と呼ばれ、キュレットという器具を使います。 深い位置に歯石があると痛みがでることもあり、麻酔をかけて行う場合もあります。

場所が歯ぐきのポケットの中という事もあり、一本一本の歯石除去の時間はスケーリングと比較して長くなります。 そのため、1日で奥歯だと4本まで、前歯だと6本までと保険で決められています。

歯石を除去してる時に痛みはある?

人によって痛みに対する感受性は様々ですが、歯石取りに関しては痛みが出ない範囲内で行っております。

知覚過敏がある方や痛みに対しての感受性が高い方などは、希望があれば麻酔を行って歯石取りを行うこともできます。

麻酔をかけて歯石除去を行うと、健康な歯ぐきまで破壊してしまう場合があるため、当院では原則、歯石除去の場合は麻酔を行っておりません。 もちろん痛みが出るようであればすぐに麻酔を行いますので、遠慮なくおっしゃってください。

自分で歯石取りできる?

ズバリ言います。
出来ません! (あなたが歯科衛生士等で、勤務先の昼休みや仕事終わりなどの医院の器具を使える状況に、自分で超音波スケーラー等を用いて歯石除去をする事に慣れている…というような超特殊事例は除きます)

僕は歯学部学生の頃に買った歯石取りの器具で自分の歯石を取っていたのですが、すぐに歯石が復活していました…。

「おかしい、取れてるはずなのに…」

と思い、今度は、歯医者に行く前日に自分で歯石取りをし、知人の歯医者に歯石を見てもらった所…

「うん。部分的には取れてるけど、かえって中途半端に取れてて、色んな所がザラザラしてるから、これ、すぐ歯石出来るでしょ?」

と言われました。

その時に、学生時代の僕は
「なぜ分かったし…歯医者恐るべし…」
と心の中で思ったものです。(笑)

僕の腕も稚拙だった事もあるとは思いますが、歯科医師がやってもこんな状況なので、基本的には自分自身での歯石除去は不可能に近いと考えてください。

どうして歯科医師じゃなくて衛生士がやるの?

先にズバリ書きますと、歯科衛生士の方が歯石取りの技術が優れているからです。

歯科医師も歯科衛生士も国家資格です。 僕たち歯科医も当然、歯石除去は学生時代の相互実習や若手時代に患者さんで経験を積んでいます。

が、僕たち歯科医師はそれ以外にも、

  • 病態を正確に診断するための知識の習得
  • 虫歯を取って詰め物をする練習(歯科保存学)
  • 歯を削る練習・入れ歯を作る練習(歯科補綴学)
  • 歯の神経を取る練習(歯内療法学)
  • 歯を抜く練習(口腔外科学)
  • 歯を動かす練習(矯正学)
  • 歯ぐきを切って開いて骨を削ったり、縁下歯石を取り、歯ぐきを綺麗に縫う練習(歯周外科学)

…まだまだ色々ありますが…割愛させていただきます。

上の色がついた文字の部分は歯科医師にしか出来ない事です。
(厳密にはオレンジだけが歯医者しか出来ません。青は医者も出来ます…)

歯科衛生士は上記の色字部分は資格的には出来ないため、歯石取りや口腔内ケアに特化しています。 実際に、僕たち歯医者がいくら綺麗に治療を行っても、普段の歯磨きがしっかり出来ていなければ元の木阿弥となってしまいます。

そのため、同じ資格を取得してから歯石取りに特化する歯科医師は僕の知る限り、いらっしゃらないはずです。 当然、歯科医師より10倍以上、歯石取りや口腔内清掃を行ってきている人に歯科医師が敵うでしょうか?
当然、得手不得手はありますが、経験値が違います…。

歯石取りはどれくらいの頻度で通えばいい?

自分自身で口腔内ケアが出来ている方、出来ていない方、元々歯周病が進行した状態の方、そうでない方など、様々なタイプに分けられます。

当院では自己管理が出来てると分かった場合のみ、3カ月に一度とさせていただいております。

歯周病の進行具合や患者さんの希望によっては1カ月に一度の来院も勧めさせていただく場合もあります。

歯周病の治療には下の図のように、進行具合に合わせて回数がかかります。 治療のために根気よくお付き合いいただければと思います。

歯石除去はいくらかかる?

保険診療の場合は最短(軽度歯周病の場合)でも3回の来院が必要となります。 上の図の検査1回目~2回目までの部分です。

3割負担の場合ですと、医院さんでも多少上下するとは思いますが、5,000円(3回での合計)前後になるかと思われます。

しかし、縁下歯石がある場合などは更に通院回数は+6回されるため(根っこの歯石除去に回数がかかります)、全部で10回近い来院回数が必要となります。

当院では来院する時間がないと言う方に対して、必ず最初は保険診療の3回は受診していただきますが、その後、自費でのメインテナンスのプランもご用意させていただいています。

保険が利かない場合

上でも「自費でのメインテナンス」と触れましたが、保険適用で歯石取りが行えない場合があります。 保険診療は病気がある場合に適用されるため、歯周病でない患者さんの場合には自費での歯石除去となります。

ですが現実的なところ、軽度歯周病を含めると、日本人の90%以上が歯周病だと言われています。 歯石が気になっている人はたいだい歯周病です。 つまりだいたいの場合が保険適用です。

なら自費での歯石除去=健康な状態での治療って一体なんなんだと言いますと、これがCMなどでおなじみの【予防歯科】と呼ばれるものです。 「悪くなったから治療」ではなく「悪くならないよう治療」をし、積極的に歯を守っていこうとする治療です。

今の保険制度では予防が保険適用にはならないため、なかなか患者さんにご理解いただくのが難しいですが、歯を守るために定期検診を受けるのはとても大切なことです。 また別の機会に予防の重要性をお伝えできればと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

当院では歯石取りだけのご相談も受け付けています。 歯石が気になっている方はお気軽にご連絡ください。

まずは自分のお口の中の状態をしっかり自分で把握しておくだけでも、あなたの歯の寿命が変わってくると思います!

陽だまり歯科はあなたのご相談をお待ちしております